企業などでゴミを排出する事業者様は、一般廃棄物を地域の一般廃棄物処理業者に委託をされていることが多いですね。

そして、委託する際は何社かの廃棄物処理業者に見積り依頼をして、一番単価の安い業者に委託していることが多いのではないでしょうか。

ですが、見積り時の単価は安くても、実際に2ヶ月、3ヶ月間の処理を行った実績では、単価が安かったはずの業者よりも、
合計金額では単価が高かった業者より安くなるケースがあるのをご存じでしょうか。
委託した業者から請求書が届いた時に、想像以上の排出重量が報告されていることはありませんか?

これはなぜこうなるかというと、一般廃棄物を収集した時の「計量方法」にあるからです。

一般的に一般廃棄物の処理料金は「kg単価」で契約され、ゴミ袋の大きさ(容積)や見た目の量で計測されることが多く、
いずれもそれぞれの業者によりカウントされる方法が異なるのです。

しかしそれは、どちらも収集された(排出した)実際の重量とは異なります。

実は昔から廃棄物処理コストの出し方として「kg単価」が主流になっていますが、
これは処分コスト(廃棄物処理施設に支払うコスト)と収集運搬コスト(排出場所から処理施設まで運ぶコスト)で構成されています。
処分コストはほとんどが廃棄物処理施設に設置された計量器により実際の重量で清算されますが、
収集運搬コストはそのkg単価と重量で人件費や車輌費などを含めた利益を確保しなければならないので、
重量を容積などで調整している場合があるのです。

例えば

      ●生ゴミは45ℓのゴミ袋1つあたり20kg
      ●紙ゴミは45ℓのゴミ袋1つあたり10kg
      ●プラスチックゴミは45ℓのゴミ袋1つあたり15kg
等々…

ですが、これは実際の重量とは異なります。

30円/1kgあたり
×
45ℓあたり20kg
=600円
30円/1kgあたり
×
45ℓあたり10kg
=300円
30円/1kgあたり
×
45ℓあたり15kg
=450円

のようになるのです。ゴミ袋ごとの設定重量で合計額は変わりますね。

人件費や車輌費などの確保が必要ですから仕方のないことですが、排出事業者の皆さまはkg単価に惑わされず、
kg単価の根拠や計量方法も確認されると良いと思います。

また、出来れば一度、計量器などを用いて実際どのくらいゴミを出しているのか、調べてみるのも良いと思います。
参考までに。


(弊社にて廃棄物の内容物調査だけでも承りますので、ご相談ください)